maru3maru3
私も移民の端くれとして、様々な思いが駆け巡ります。

確かに、フランスは、人種差別意識のかなり高い国だとは思います。私自身ここで暮らしていて、私自身に対するものも含めて、何度となく差別発言を耳にしました。これからも受ける事になるでしょう。

しかし、フランスを客観的に知れば知るほど、人種差別する側にも、するだけの理由がある、と思わざるを得ない事があります。もちろん、私は夫と出会って以降のフランスしか知りませんので、この人種差別意識が、一体いつ頃からあるものなのか、いつ頃から悪化したものなのかはわかりません。

また、私も人間ですから、差別を受けて嬉しいとは思いませんし、なくなるのであればどんなに良いだろうとは思います。でも、単に“フランス人は人種差別主義者”として、フランス人だけを悪者にして終わらせる事には、強い違和感を感じるのです。


私は、いかなる国であろうとも、自国民をまず優先して守ろうとするのが当たり前だし、その権利があると思っています。自国民を危険にさらす可能性のある移民の流入を防ぎ、入ってしまった好ましくない移民を排除しようとするのも、国として当然の事だと思っています。

自国民にとっての危険とは、犯罪だけを指すのではなく、税金や社会保障と経済、政治に対する影響力なども含みます。また、その国で暮らすために、その国の言葉を習得する事は、義務であり権利でもあるとも思っています。


そこに文句を言っても仕方がないと思うのです。もちろん、私個人の感情論としては、気に入らない事もたくさんあります。「ふざけんな、ぼけ!」と思うこともたくさんあります。しかし、国はそんな感情論で動かないし、動いてもらっては困ります。


この国の多数派移民(敢えて名言は避けますが 笑)を見ていますと、違和感は更に強くなります。フランスに何十年も住んでいるのに、「あなた くる どこ?(お国はどちらですか?という意味)」的なフランス語しか話せなかったり、アルファベットで自分の名前すら書けなかったり、フランスで生まれ育った2世にも、似たようなフランス語しか話せない人達がいます。

それで、「フランス人は酷い人種差別主義者だから仕事が見つからない!」って言われても。。。困りますよね。今まで何してたんですか?と思うのは、私が厳しすぎるからですか?私も人種差別主義者だからですか?


何故、誰かが何かを与えてくれるのを、当たり前だと思うのでしょう?何故、誰かが何かを与えてくれるのを、ただ待つのでしょうか?この考えが基本にある限り、「与えてくれない奴は悪い奴」となりますよね。どうしてそんなに甘いのか、何故そんなに努力をしないでいられるのか。。。何故いつまでたっても、被害者意識が抜けないのか。。。

確かにフランスの植民地化の歴史は、たくさんの国々に深い傷を与えたでしょう。耐え難い屈辱も味わったと思います。でも、それをいつまでも若い世代に、”恨み辛み”という概念を植えつけて、負の財産を受け継ぎ続けて何が待っているのでしょう?

私達日本も敗戦国ですから、負ける事はよく知っています。でも、それはそれとして、いい加減”今”を見つめなくては先に進めません。「憎っくきフランスに代償を払わせてやる。じっちゃんの仇だ!」と若い世代まで執着して、この先どこに行こうというのでしょう?

更に不思議なのは、何が起きても“人種差別だ!”と叫ぶ人に限って、他者に対する差別には恐ろしく鈍感で、平気で差別発言をするのです。「ああ、あなたもフランス男に買われてやって来て、家で犬みたいに飼われてるのね?」などなど。

面白いのは、このようなあからさまな差別発言は、フランス人からよりも、他民族の移民から受ける方が多いという事です。同じ立場に立っているはずなのに、攻撃してくる所が面白いんです。


フランス国籍に関してはさらに不思議です。何の為にフランス国籍を申請するのでしょう?何故フランスはそれを受け入れるのでしょう?

全員が全員とは言いません。しかし、かなりのフランス国籍を取得した移民は、フランスを憎み、フランス人を忌み嫌っています。なら何故フランス国籍が欲しいのでしょう?憎んでる国の国民になりたいものですか?


私は、国籍を取得するという事は、非常に非常に重たい事だと思っています。単なる移民ではなくなり、有事の際にはその国の為に戦える、という覚悟と決意がなければ国籍は取得すべきでないと思っています。

例えば、私の場合ですと、日本VSフランスの戦争が起きた時に、フランスの為に戦って日本人を殺す覚悟がないと、フランス国籍なんて取ろうと思いません。

日本は二重国籍を認めていない国ですので、余計にそう思うのかもしれませんが、例え日本が二重国籍を認めたとしても、フランス国籍は要りません。この国の為に戦おうとは、どうしても思えないからです。この国の政治に参加して、良くしていこうとは思えないからです。


きっとこれは、私が日本と言う恵まれた国で生まれ育ったからこそ、言えることなのでしょう。貧困にあえぐ国で生まれていたら、いつ何時爆弾で死ぬかもしれない国に生まれていたら、こんな事は言えないのでしょう。


でもやはり、強い違和感は拭い去れません。被害妄想と言っても過言でない、彼らの過剰反応を見ていると、「もう少し自分で何とかしましょうよ。ただ与えてくれるのを待つのはやめましょうよ。これはあなた自身の人生なんですよ!」と、どうしても言いたくなってしまうのです。


確かに「差別だ!」と叫んでいると、今は楽かもしれません。とりあえず目の前は。。。でも、誰かに頼る人生ほど不安定で、不確実なものはありません。いつ何時支えだった松葉杖を取り上げられるかもしれないのです。そんな人生、私は怖くて怖くて生きられません。


こう言えるのも、やはり私が恵まれた国で生まれ育ったからなのでしょうか。。。フランスでは単なる移民にしか過ぎませんが、ひとたび恵まれた日本に帰れば、最優先で守られる権利を有している訳ですから。。。


私も移民の一人として、腸が煮えくり返るような事もあります。しかし、できる事を最大限やってみて、それでも何にも変わらなかった時、通用しなかったときに初めて、「人種差別だ!」と叫びたいと思います。
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